石ころ

道端に運悪く転がった石ころは
面白半分子供たちに蹴飛ばされている
転がった軌跡を追い掛けて
何処まで行けるかな

溝に落ちれば終わりって
その瞬間の敗北感は
意外にも大きかったのを
僕は憶えているよ

蹴飛ばされる石ころは
今も他の誰かに蹴飛ばされてるかな
それとももう小さな旅路を
終えてしまったかな

何気ない好奇心から始める
小さなゲーム
だけど何よりも真剣だった気がするよ
負けたくないって誰もが思えるから

蹴り合う仲間いる子達は
順番に蹴っては競って
楽しく笑って思い出に変わり
育っていく

一人で蹴る子供は
誰も気遣わず
自己記録の更新を目指して
蹴っていたっけな

今日も何処かで蹴飛ばされる
小さな石ころ達は
様々な旅路を巡る
コロコロと転がって

子供たちの歩む道に
教えてくれる
ぶつかる難関が
乗り越え方を教えてくれる

蹴飛ばされて転がる石ころ
まるで人生の縮図だななんて
過去を振り返って思うのさ
気取った振りして蹴飛ばした石ころは

相も変わらず少しずつしか
進んでやくれなかったよ


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