ロケット花火

音を響かせ 飛んで行く ロケット花火
子供の頃は 良く遊んでは 怒られた
それでも続けた 懲りる事無く 只管に
行けない何処かへ 代わりに 向かってくれる様で

それでも 苦しかった 覚えがある
最後には 砕けては 消えていく
その姿が 悲しくて 切なくて
笑いながら 遊んでても 何処かやりきれない

大人になれば 行けるのかな そう思ってた
だけどなってみれば 行けないものだと 知ってしまった
鎖で大地に 繋がれてしまって 自由とは
程遠い 情けない姿で 涙が出る

音を響かせ 飛んで行く ロケット花火
偶然店で 見つけて買った 懐かしく
子供の自分を 思い出す様に 火を点ける
大地に捕まる 私の 代わりに向かってくれ

だけれど 変わらないよ 今も同じ
最後には 破砕して 散って行く
その姿は 呆気なく 儚くて
笑えるかな 飛んで行くも 全然飛んでない

子供の頃に 憧れてた 遠くさえ今
全然に近くて 鎖がなければ 掴みに行ける
そんな風に見え 今の高さに慣れ 情けない
夢描く 子供の方がまだ 遠いんだよ

私は帰る 今生きる 日常の中
心の中で 打ち上がってく 音が鳴る
私は今でも 追い掛けている あの時に
飛んで行く花火 今でも 子供と同じ様に


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