梅見頃
赤き花弁を密かに咲かす
春を告げる梅の花
主役の座を奪われ
片隅に咲く様になったのは
今では知る者も極僅か
花見酒は桜に酌み交わされる
それでも赤き花を
その身に宿しては
人々の心に思い出と言う
一輪の花を咲かす
誰か思い出して見ませんか
梅に酌み交わす酒の味を
確かにあった過去の形を
そして今一度交わしませんか
桜にも劣らぬ魅力との一時も
決して悪いものではない
それもまた一興と
風情ある日本の形
御礼はその身に宿した実
梅酒でも如何かな?